感じる風景画家、ターナーってこんな人

2018-02-22

小松絵画教室 暇つぶしの美学 



その画家の風景画…
写実的なものもあれば、ぼんやりとした風景の作品もあります。

しかしなぜか、そのぼんやりとした風景のなかに
光や風、湿度すら感じてしまう
不思議な魅力的な絵を描く画家がいます。

日本でも有名な画家の一人ですが
イギリスでは、今でも国の代表的な画家、ウィリアム・ターナー

今回のテ—マは

《感じる風景画家、ターナーってこんな人》




●ターナーとは
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ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(Joseph Mallord William Turner)
イギリスの国民的画家。
1775年ロンドンの下町の理髪店の息子として生まれる。
幼少から絵の才能を持ち、父親がその才能を認めロイヤル・アカデミー・スクールに通わせるようになる。
入学して翌年の展覧会以降、死ぬまで毎年発表し続けるなど精力的に活動。
わずか20代でロイヤル・アカデミーの会員になり、33歳の頃にはロイヤル・アカデミーの教授にまでになる。

若干17歳でウェールズに旅行して以来、50年間に20回以上の外国旅行(写生旅行)へ行く。
様々な自然現象のもとにとらえた、自然の光輝く神秘的な幻想光景を風景画として描いた画家。





●人生の光と影

霧の道

ターナーは溢れんばかりの絵の才能を持って生まれましたが
家庭には恵まれませんでした。
両親の夫婦仲は悪く、彼の母親はひどい癇癪もちで
年月が経つにつれ症状はひどくなり、ついには病院へ送り込まれるようになります。


母親は生涯息子をわずらわし、ターナーも母親の話がでると毎度深く気分を害していたといわれています。



しかし母親の入院後、ターナーと父親の生活はうまくいっていました。
父親がなくなるまで二人は生活を共にしていました。



しかしターナーが家庭を築くことはありませんでいた。

両親を見て深く傷ついていたこと
そしてターナー自身、とても小柄でずんぐりとした体形や自分の容貌にひどくコンプレックスを持っていたこと
そんなことが彼が家庭や夫婦というものを信じさせなくしていました。

女性関係はあったものの、生涯独身を通しています。


しかし彼には天性の絵の才能がありました。
23歳の頃にはもう、制作しきれないほどの注文があり、使いきれないほどの収入がありました。






●ターナーの性格

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ターナーの絵は自然的でかつ詩的なものを感じさせるロマンあふれる絵が魅力ですが
彼自身はどうだったのか、といわれると
意外な素顔が見えてきます。

ターナーの人間性というのは研究者の間でも謎にみちています。
まず彼は秘密主義の性質を持っていたということ。

彼は複雑な対人関係を避け、結婚のわずらわしさを嫌い、しばしば仮名を使い住所を明かさないということもありました。

よく言えば慎重な、悪く言えば人を信用しないという性格が
独立独歩の人生を歩んでいるともいえます。
けれどもこの考え、性格が絵の制作の原動力でもあったようです。



そしてターナーは倹約家としても有名でした。
ターナーは貧困と自由の喪失を極端に恐れていました。

『おやじは僕を、金を倹約すること以外でほめたことがなかった』
と彼自身が語っています。
彼がイギリスの国籍に投資したお金は、誰にも頼りたくないという思いの表れでもありました。


しかし、倹約をしていたのはお金がなくなることが嫌だという単純な話ではなく
当時国外に旅行するのには大変な労力とお金がかかりました。

ターナーは写生旅行をするために、という目的もあったのです。

ターナーは倹約家ではありましたが
どんなにお金をつまれてもその芸術的良心を犠牲にすることはありませんでしたし
晩年には売れば相当なお金になる絵でも自分が好きな絵は決して手放そうとはしませんでした。



●《本当のターナー》

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ターナー研究家のジョン・ラスキンはこう語っています。
 
『彼のことを粗野でガサツで無教養の、品のない男と誰もが言っていたがそうではない。
実際彼は幾分変わったところがあったが、活発で、実際的なイギリス的な心をもった紳士だった。明らかに善良で、気難しいが嘘というものが嫌いで、抜け目はなく、利己的で、きわめて知的な男であった』

ターナーの知性の高さは様々なところに現れています。
彼は視覚に関する最新の専門的な科学書の大半を読み、しばしば余白に書き込みをしていて
彼の生い立ちや教養を考えるとき、彼がその多くの絵の主題にも博学ぶりを示し、またその作品のテーマを証明するための詩を幅広く読んでいました。

そしてターナーは〝風景のあらゆる点で最も通じた画家″といわれるほど
彼の制作には光と色彩の扱いにおいて前例をみないような
抽象的で実験的な作品が多数見られたのです。



いかがでしたでしょうか。



今回はこの画家はどんな人?ということをテーマに書いてみました。
また生い立ちなど知ると作品もより深くみいれるのではないでしょうか。




 
ここまでお読み頂き、本当にありがとうございました。



只今、京都文化博物館で《ターナー 風景の詩》が開催中です。
4月15日まで。


是非、本物の絵をあなたの目で。




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J・M・W・ターナー《セント・オールバンズ・ヘッド沖》
↑↑
色鉛筆で模写してみました。油彩色鉛筆でないと迫力がでませんね…





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