現代人の心に癒しを。仙厓ワールド!

2017-10-09

 
小松絵画教室 暇つぶしの美学



 

日本には世界に誇る『カワイイ(kawaii)文化』があります。


そんなカワイイ文化。




もしかしたら、
日本で初めてカワイイを生み出した(かもしれない)絵があります。





そんな絵を描いていたのは
江戸時代の禅僧、仙厓義梵(せんがい ぎぼん)






今回は

『現代人の心に癒しを。仙厓ワールド』です!







●知ってる?禅僧・仙厓

仙厓義梵
江戸時代の臨済宗の禅僧。
日本最初の禅寺、博多の聖福寺の住職。
88歳でなくなるまで、多くのユーモアのある作品を
描いた画家でもあります。


仙厓は『博多の一休』と親しまれ、
その評判は江戸まで届くほどでした。


仙厓のエピソードには〝変な人″という話も多いのですが
人々の悩みや、不平不満に対して難しい説教をせず

なんとその場で
ひとりひとりに絵を描いてあげたという
そんな人物でもあったそうです。





その絵のひとつひとつが禅画とよばれるもので



そのなかでも一つ、仙厓の代表作があります。





●禅画?現代アート?


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仙厓義梵 《〇×△》


仙厓の代表作それは、《〇△□》



マル、サンカク、シカク…

いったい何を表しているのか?








この作品は
『宇宙観を表している』のです。


これはこの世の形あるもの(万物)の根源の形は
「〇」「×」「△」の組み合わせでできている

ということを伝えたかったのではないか、といわれています。




『わが画は無法なり』

と語った仙厓。

禅の教えを何にも囚われることなく
自由に描いていた仙厓の、究極の悟りだったのではないでしょうか。





この作品は海外でも有名で

《ザ・ユニバース(宇宙)》と紹介されています。






●癒しのかわいい禅画


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仙厓義梵 《指月布袋画賛》

今回のテーマのカワイイ。

仙厓カワイイの代表作は《指月布袋図》



どうでしょう?







なんとも言えないこの愛らしい絵。



宗教観など関係なく、誰が見ても
思わず顔がゆるんでしまいますね。



この作品には布袋様と子供、そして

お月見 いくつ、十三 七つ」

という子守歌の一部分が書かれています。



時折、日本画の題材にもなる、布袋様と月の関係…




なぜ月を指さしているのか?








これは大智度論の『指月の譬』という話からきています。

 
『われは 指を以って月を指し
汝をしてこれを知らしめんとするに
汝は何んが指を看て月を視ざる』


ここでは指は〈経典〉月は〈悟り〉を表しています。



上記を簡単にいうと…

 
『月を指して月(悟り)の説明をしているが
なぜ指(経典)ばかりしか見ず、月(悟り)を見ないのか』


という、とても深い意味をもっています。



指している指(経典)が重要ではなく
月(悟り)を目指す道程、月を目指すことそのものが大事であって

指はあくまでも方向性でしかないのだと

そういう意味をふくんでいます。




ちなみに仙厓の作品では、月は描かれていません。



これはきっと
『月(悟り)は、遠く、遠く、簡単には届かないもの』

そういった仙厓のメッセージでもあるのかもしれませんね。






●おまけ


img_20171009-174550.jpg
仙厓義梵 《一円相画賛》


さて、ここであなたに質問です。

これは何の絵でしょう?





正解は…












《お饅頭の絵》



でした。






作品には

『これを食ふて茶のめ』

と文字が書かれています。




こういう絵をさらっと描けることは


本当にすごいことです。


気取らず、おごらず、まさにありのままの自然体。

まさに日本が誇る文人画家にふさわしいと
私は思います。






●おまけ2


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仙厓義梵 《大黒天図》


仙厓にかかれば
大黒様もこんな感じ…。

本当にかわいい…。




ちなみに仙厓は

精密画も描けるほどの画力があったとお伝えしておきます。





あと、
仙厓の絵は当時から大人気で
みんな彼に描いてほしくて、仙厓の家に紙を置いていったそうです。


そんな状況を見て

『俺の家は便所ではないぞ』

という面白い句を仙厓は残しています。






なんとも愉快な人です。










いかがでしたでしょうか?



日本人もだんだん
宗教観というものが薄くなってきていると思います。

悟りとまではいかないまでも


こんな愛くるしい絵からでも
教えられることは、本当にたくさんあります。





私は悟りとは
ある意味では、知識・経験・疑問・反省・結論
を総合したものだと考えています。

なので、楽しいことも、苦しいことも
私たちの日々も修行の一つなのではないでしょうか。





仙厓の作品を見て、彼の伝えようとしたことを
後世にも引き継いでいけたらいいですね。






ここまでお読み頂き、本当にありがとうございました!






 

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